シリコン製のボールペン

腐れ作家の芥話

音響ブースはさながら子宮なり

現在の自分のメインの収入源となっている仕事が、お笑いライブの運営・お手伝いでございまして、不定期で開催されるものを含めたら大体月の半分くらいはライブ関係の仕事をさせていただいております。

 

その中でも自分が主催させていただいていたりと根幹を担わせてもらっているライブが5本あります。「漫才Saaaan!!!」「シンプル2000シリーズ THEコント」「マサラタウン」「若気の至り」「UPs大喜利ライブ」、この5本が割と下地から色々考えてやらせてもろうてるライブでございます。どのライブも出演していただいている芸人さん達のおかげで非常に面白いライブとなっており、毎度大変盛り上がっております。ただただ、出演者様やスタッフ様、そしてお客様には感謝感謝大感謝祭りでございます。

 

さて、この5本のライブですがそれぞれ自分のライブに向ける取り組み方が違うといいますか(勿論、ライブによって手を抜いたりしてるわけではありません)自分の中でのライブへの関わり方が少し異なっております。

マサラタウン」は単純に自分がたくさんの芸人さんのネタを観たいという気持ちから始めました。ちょくちょくライブへ足を運ぶこともありますが、各事務所の1年目の方などまだまだ知らない芸人さんはたくさんいらっしゃいますので、そういう意味でもこのライブは、ちょっと自分の中で観客的な視点が強いような気がします。

「漫才Saaaan!!!」や「THEコント」も感覚は似ています。この2つのライブでは毎回1本「課題ネタ」を新しく作ってきてもらってまして、仲のいい芸人さん達の普段見れないような新ネタが産声を上げる瞬間に立ち会いたいなという思いからそういった構成にしてるので、この2本も自分の好奇心的な部分が大きいライブですね。

そこいくと「若気の至り」はかなり感覚が違います。このライブは芸人さんのネタと自分の考えた企画を2本芸人さん達にやってもらうという構成になっておりまして、自分に考えた企画がお客様にウケるか?芸人さんにウケるか?と毎回ハラハラしてることから、このライブは主催者という感覚よりも自分も「出演者」である感覚の強いライブです。企画を舞台上でカタチにしてくれるのは芸人さんですが、自分も作家として入っている以上、企画の下地にある面白さや企画内のボケしろ、またお題やテーマそのものの面白さは毎回かなり真剣に考えております。だからお題を出した時点でお客様や芸人さんから笑いが起きると滅茶苦茶嬉しいし、反応がいまいちだったりするとちゃんとイライラしたりします。

「UPs大喜利」も同じです。このライブには大喜利のお題を提供しておりますが、お題の中に数個「お題を出しただけで笑いが起きる」ようなお題自体がボケになっているお題を混ぜてまして、それがウケるとかなりエクスタシーを感じることができます。

 

ただたまにやりすぎてしまうことがありまして、やはり舞台上でカタチにしてくれるのは芸人さんですから、そこを無視して自分のエゴばかりおしつけていると大体失敗します。一時期、自分の考える企画が芸人さん達から評判がよかったことから、調子に乗って自分のやりたいこと、面白いと思うことばかりを前面に押し出し過ぎて失敗しまくったこともあります。あくまで自分は作家、つまり裏方なので裏方の表情が前面に出まくるライブは良くないですね。企画の各所にうっすら自分のエッセンスが散らばっていて、一部の人が「あ~これ山田の企画だなぁ~」とほんのり思ってもらえるのが1番かなと思います。

 

どのライブも共通しているのは、出演している芸人さんに楽しんでほしい!笑顔でいてほしい!という気持ちです。自分が作家を志したのも、自分が考えた企画で芸人さん達が楽しそうに企画に取り組んでくれている様子が本当に嬉しくて、芸人さん達がずっと笑いあっている現場を作りたいなと思うようになったのがきっかけでした。この気持ちは忘れたくないものです。「山田の考えるライブや企画は本間に楽しいな」と思ってもらえるよう今後とも精進していきたいと思います。

 

最後に今後やりたいなと思うライブ案をいくつか挙げて締めさせていただきます。

・袖から見た景色

芸人さんをネタをやっている芸人さんの後ろに並んで座ってネタをみてもらって、普段のネタ前の袖や楽屋で他の芸人さんのネタを見て笑っている感じを舞台上で表現するライブ

・数珠繋ぎライブ

自分が面白いと思う芸人さんを1組お呼びし、次はその方が面白いと思う1組をお呼びし、またその組が面白いと思う1組を・・・という感じで数珠つなぎで出演者を集めていく企画。芸人さんが面白いと思う芸人さんが誰なのか?最終的にどんな人が来るのかを検証していくライブ

・〇〇限定ライブ

20代の男性限定、小学生限定。、やくざ限定など年代・性別・職業などを限定してお客様を集め、この層にはこんなネタがウケるのかというのを検証していく企画。多分実現は難しい

 

こんな感じです。いつかやるかもしれないですし、やらないかもです。

それでは